「一点モノを販売するコツ」の情報は、私が知るかぎりネット上ではほとんど見たことがありません。かなりマニアックな悩みではあるものの、知りたい人は意外に多いのではないかと思います。

一点モノや量産が難しい商品を扱っているオンラインショップは、世の中にたくさんあります。受注生産、オーダー、ハンドメイド、古着、アンティーク品など。

この記事では、ひとりや少人数運営でも参考になる、『一点モノを販売するために抑えるべきポイントを解説していきます。

一点モノ販売のメリット・デメリット

「一点モノ販売」は、以下の2つが当てはまるかと思います。

1つ目、古着や中古品、アンティーク品、ヴィンテージ品、一点しか在庫のない商品

2つ目、少数限定生産の商品、量産を前提としていない商品

私も、以前は古着を仕入れてきてリメイクをして販売をしていたことがありますが、受注生産品やハンドメイド作品、ドレスなどのオーダー品など…

1点1点こだわって作っているモノは、抑えるポイントが似ています。

では、ネットで販売する際のメリット・デメリットを、それぞれ解説していきます。

メリット

  • 希少性や限定性を出しやすい
  • 「世界にたったひとつ」など、限定感を出せる
  • 古着屋アンティークなど、独特の味のある商品はファンがつきやすい

デメリット

  • 1点モノは、1個分の利益しか出ない

量産できない、利益もごく限られているアイテムをどうやってうまく使っていけばいいのかを、次で説明していきます。

一点モノ商品のベストな使い方

在庫が少ないデメリットが希少性や限定性というメリットになって、

一点モノ商品が放つ独特の味や世界観が、ブランドの売上ではなくイメージを底上げしてくれるような使い方をするのがベスト。

つまり、一点モノ商品をブランド全体を引き締める「スパイス」として使えば良いのです。

街中にあるセレクトショップやお洋服やさんを思い出してください。

量産のお洋服の他に、インポートドレスやアンティークのネックレス、 ヴィンテージのバッグなど個性的なものが少しだけ置いてあるお店も多いですよね。これは、一点モノを「スパイス」として使っているからです。

一点モノ商品を販売する際の注意点

一点モノや在庫が少ない商品を取り扱うときの注意点は、「ビジュアル的な要素」と、「運営業務の要素」の2つを考えることです。

「ビジュアル的な要素」とは、この商品の世界観をどう表現していこうなど、見せ方の戦略です。

「運営業務の要素」は、写真撮影や商品販売ページへの登録、在庫管理などを、どう効率よく行っていくかを考えることです。具体的には、商品登録にcsvを使う、カメラと構図を固定してスピーディーに商品撮影を済ませる、などです。

戦略は、2つを必ずセットで考えます。どちらかが欠けてもダメです。

双方のバランスを考えないと、日常業務がうまく回らず、すぐに頭打ちになってしまいます。

一点モノ商品を活用して、売上を伸ばす方法

すべてを一点モノ商品にしてしまうと、利益を出すのは難しくなります。

一点モノ販売をする際は、商品の構成の比率でバランスをとりましょう。

ここからは、私の経験談です。

一点モノだけの商品構成をやめて、量産品を追加しました。

自分で量産をするには、在庫リスクも自分で持つことになります。一気には増やせないので、は徐々に増やしていきました。

最初は 50アイテム全てが1点ものでしたが、時間をかけて量産10アイテム、一点物40アイテムと構成を変えました。

そうすると、量産品は4分の1しかないにもかかわらず、売上の7割を占めるようになりました。それに応じて、売上も利益もどんどん伸びていきました

一点モノ商品は量を減らしただけで引き続き販売をしていたので、

一点物やヴィンテージライクなモノが好きなお客様が離れていってしまうことはなく、お店で買い物をしてくれていました。

いますぐ出来ること

急に量産しろを言われても無理!という方、

「今は、受注生産しかやってません」

「制作も自分1人でやっています」

という方は、この記事を読み終わったら、次の3つ考えてみて下さい。

  1. 今の売れ筋商品、制作に何時間かけている?
  2. 制作の工程は、いくつに分解できる?
  3. 分解した工程のうち、外注しやすい工程はどこ?

まずは、作業の一部を外注するだけでも、かなり効率的に仕事ができます。

こういうことを日頃から考えておくと、 いざそのタイミングが来た時にすぐに動けるんです。考えていないと、せっかく そのチャンスが巡ってきたとしても掴み取れません。

一点モノ商品は、ファンを獲得しやすいです。

しかし、頭打ちにもなりやすい。

これらのポイントを押さえて、一点モノ商品を有効活用していってください。